時載りリンネ3

ネタバレがあります。ご注意ください。

時載りリンネ! 3  ささやきのクローゼット (角川スニーカー文庫)

時載りリンネ! 3 ささやきのクローゼット (角川スニーカー文庫)


存外、と言ったら悪いけれど、面白かった。前巻があれだったため期待していなかったからか、本書の前に読んだ本(とらドラ8ではないです)があれだったからか、理由はわからないけれど、とても引き込まれた。けれど、やっぱり凪が…人気らしいので、登場させないわけにはいかないのだろうけれど、相変わらずのバランスブレイカーぶりを発揮。凪が出てくるのならば、時の中で最も滋養のある本、が必要ないではないか。凪が治せばいいだけの話なのだから。まあ、それは言わないお約束、なのだろうけれど。というか、本当は

ぼくがいたくなくしてあげる

ねはんが治すのだろうな、とか思っていたけれど、見事に外れた。ローザとの一件やらネリーの出現やらで、どこぞの魔法少女が3シリーズ目にしていきなり少女ではなくなったように、どこかでいきなり年代が変わるのかもしれない。まあ、それならそれでもいいのだけれど。

ダンジョンにマッピングはつきものじゃないの

3巻目にして初めてわくわくさせてもらった。何でだろう。妖精さんがこのネタを使ったときは、辟易していたのに。まあ、いいか。けれど、バトルのシーンが相変わらず稚拙。本書が面白いと思った理由の一つに、バトルが少なかったから、というのがある。今回も無理やりバトルをねじ込んだ感がある。正直いらなかった。それと

そこに、ネリーがいた

何でこの部分を強調しているのかが謎。他にもこのような書き方をしているのであればともかく、この部分だけなので、非常に浮いていた。盛り上げているつもりなのかもしれないけれど、もう少し違う演出方法があっただろう、と思った。最後の最後で残念だった。

とはいえ、3冊目にして非常に面白くなった感がある。次巻でもわくわくするような時間を過ごせることを祈りつつ――――