神様のメモ帳3
ネタバレがあります。ご注意ください。
- 作者: 杉井光,岸田メル
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2008/06/10
- メディア: 文庫
- 購入: 10人 クリック: 572回
- この商品を含むブログ (113件) を見る
困った。特筆すべき部分が、特にない。それなのに、何故こんなにも、心が温まるのだろう。いろいろな面で拙さを見せた、死図眼のイタカ、とは違い、キャラやら世界観やらが作り上げられている。そしてそれが物凄く安定している。ただ残念なのは、次巻が出るまでにまた間が開きそうなところ…さよならピアノソナタ、とか、死図眼のイタカ、は面白いけれど、読んでいると疲れるのだよな…
彩夏が戻ってきた
いろんなものをなくしたまま
それでも戻ってきたんだ
雪の日の、雪のように冷たい事件。あの温室の暖かさは、彼らの心の温かさ。溶けた雪は、切なさとなり、心に、沁みこんでくる。不器用で、単純で、アリスに言わせれば、愚昧で、魯鈍なのだろう。けれど、それでも、だからこそ、そんな彼らが、唯唯眩しい。もう失ったものは戻ってこないけれど、彼らは歩いていく。彩夏はその象徴のような存在、かな。