断章のグリム7

ネタバレがあります。ご注意ください。


何と言えば一番しっくりくるだろうか。やはり、くどい、だろうか。何か断章のグリムになってから、当たり外れが多くなった。というか、私の好みが変わったのかもしれない。まあ、いいか。何故、くどいと感じたのだろう。おそらく、短編の中に、色々と詰め込みすぎたのだろう。特に第一話。これまで、上手いなあ、と思っていた間の取り方も、だからだろうか、それが薄れている。あと矛盾してしまうけれど、神狩屋・蒼衣による解釈がなかったのは残念だったかな。

わたしはアリ

比奈美と美幸。ある方面においてはアリになり、ある方面においてはキリギリスとなる。それは誰もが持っているものであり、知っているものであり、わかっている。今後、比奈美がキリギリスになる時が来るかもしれないけれど、彼女が強く立ち向かっていけることを、切に、祈る。

死んだ卵が―――もうすぐ、孵る

物足りないなんて言わせない。と、言わんばかりの内容。第一話のような恐怖も、第二話のような残忍さもないけれど、いやあるにはあるがどこか生温いのだけれど、それでも、これは、とてつもなく、痛々しい。救いようが、ない。翔花は結局、全てを、お母さんすらを、失い、あろうことか、父親、という継母にとっての金の卵をうむめんどりを、継母に与えてしまった。そして、このあと風乃は――――