やってきたよ、ドルイドさん!

ネタバレがあります。ご注意ください。

また、酷評しています。

この作品を好きな方は、この感想を読んではいけません。

この感想を見て、気分を悪くされてしまっても、ご容赦ください。

やってきたよ、ドルイドさん! (MF文庫J)

やってきたよ、ドルイドさん! (MF文庫J)

クマーッ!?

…初っ端のこれでとても読む気がなくなったけれど、というか、1ページ目にして本を閉じ、今まで放置していたけれど、何も考えることなく読める本がないかなあ、と思い、未読の本の山を漁っていたら発見したので、しばらく読み進めてみた。―――ああ、予想通り、勢い命の作品だった。ネタを詰め込んだ作品というのは、よほど作者との波長が合わない限り、読み進めるのに苦痛が伴うのだけれど、本書はまさにそれ。まあ、面白いと思う人は、とても面白いのだろうけれど、つまらないと思う人は、とてもつまらないのだろう。私は後者。うーん…ちょっと、MF文庫Jを買うのを、しばらく控えようかなあ…

ネタが微妙にわかりづらく(それでもわかる人にはわかるのだろうけれど(というか、元ネタの年代のレンジがそこそこ広いっぽいので、数撃ちゃ当たる的な狙いなのだろうか?))、わかるものにしても、そのチョイスやら使いどころやらが微妙だった。わかったもので覚えているものは、それは余のメラじゃ、くらいのもの。

あんた、電気羊の夢って見たことある?

ありがちといえば、ありがちなのだけれど、騙された。ここまでの雰囲気が、結構何でもありだったからだろう。現実世界では騙されないけれど、フィクションの世界においては、効果的な嘘。また超展開かよ、という、辟易しきっていた心に、小気味良いスパイスを、ありがとう。というか、最近読んでいたものが、よろしくなかったのかもわからない。4話目は全体的になかなかに面白かった。本書唯一の救い。何て思っていたら、すぐそのあとに…アンドルイドって…やはり、何でもありらしい…

全体の流れは、世界観説明→ネタと勢いのゴリ押し→ちょっといい話的なラスト。この、ちょっといい話的なラストがいらない。何か最近、この手のパターンが多いけれど、何で最期までゴリ押さないのだろう。謎だ。中途半端にしかならないのに…

新人なのだそうなので、仕方がないといえば、それまでなのだけれど、やはり、面白いラブコメって出会いにくいものなのだなあ、と、思ってしまった。ラブコメ自体は好きなのだけれど、どうも私は、引きが弱いらしい。おみくじも吉で微妙だったしなあ。まあ、これは昨年の作品なのだけれど。