小説ARIA ~水の都と哀しき歌姫の物語~

ネタバレがあります。ご注意ください。

小説ARIA ~水の都と哀しき歌姫の物語~

小説ARIA ~水の都と哀しき歌姫の物語~


へぇ、良かった。厳密に言うと、四季の風の贈り物、では目も当てられないような内容だったため、覚悟を決めて読んだのだけれど、思っていたよりかは良かった、といったところ。何で、四季の風の贈り物、ではあんな出来になってしまったのだろう。謎だ。

ただ、演出がいまいち。脚本を発見したときにしろ、その後のアデリーナの場面にしろ、舟でのアンジェラにしろ、水の妖精上演にしろ、感慨なく進みすぎ。その程度のために頑張っていたのか、と思えるくらいに、キャラのリアクションは薄いし、地の文はあっさりしている。また、恥ずかしいセリフが微妙…というか、恥ずかしくない。しかも、その使用場面も微妙。もっと効果的な場面がいくつもあったのに、え、ここで?みたいな部分があった。

それでも、オリジナルキャラは良かったと思う。ノベライズに出てくるオリジナルキャラは、あまり芳しいものではないというのが相場だけれど、その相場に引っかからないくらいには、違和感なく溶け込んでいたと思う。けれど、その分、ARIAのキャラたちに違和感が…ところどころ、言葉遣いや行動がおかしい。とはいえ、ここは覚悟していた部分なので、そこまで気にならないと言えば気にならないため、まあいいかな。

でした☆

あとがきに絶句…ああ、そういえば、四季の風の贈り物、のあとがきもこんな感じだったような気がする。というか、四季の風の贈り物、では小説の文もこんな感じだった記憶が…本書ではそんな部分があまりなくて良かった、かな…