ブラック・ラグーン シェイターネ・バーディ

ブラック・ラグーン シェイターネ・バーディ (ガガガ文庫)

ブラック・ラグーン シェイターネ・バーディ (ガガガ文庫)

誰かの命を撃ち抜いて、自分の命を拾うのさ。

あたしらのこのクソクダラネェ人生も、その瞬間にだけは意味がある

圧倒的ですだよ…Fate/Zeroでもそうだったのだけれど、躍動感が凄まじい。臨場感が半端ではない。何も考えずに読むことができるし、純粋に楽しむことができる。話の落としどころは、何の捻りもなく、ただただ真っ直ぐで、少し前の言葉を借りるならば、想定の範囲内、なのだけれど、作者はそんなもの蚊ほども気になんてしていないのだろう。小細工を撃ち抜いて出来たのは、清々しいほどに王道で、けれど、それさえも撃ち抜いて出来たような物語。まあ、あっさりと決着がついてしまうきらいが無きにしも非ずなのだけれど、それはそれ、そういうものなのかもしれない、なんて思わされているような、ある種抑圧されているような、それでもそれが心地良いような、そんな雰囲気を醸し出している。まあ、原作を知らないため、らしいのからしくないのかは分からないのだけれど、そんなこと、全然関係ない。無問題ね。

どの登場人物にしろ、とてもすばらしいのだけれど、あのニンジャは反則だろ…強烈過ぎる。前半は能力の面で反則だし、後半はネタの面で反則だ。こうまでして狙っているのに、全くあざとく思わせない作者も反則だ。

さてと、原作読んでこよう。