日本一メルセデス・ベンツを売る男


私の所属している部署は、私ともう一人の人以外は全員、管理職だ。まあ、別にそれはどうでもいいのだけれど、この本を読め、と、常に複数の人達から本を渡される。そんなに読めねえよ。と、思うけれど、まあ仕方ない。中には、何の役に立つのか分からないようなものや、情報が古すぎるものもある。けれどそれも、私が気付かないだけで、何がしかの意味があるのだろう。まあ、その本が面白いかどうかは別の話なのだけれど。その中でも比較的、面白いな、と思った本がこれだった。

とりあえず思ったことは、業界が違っていても、すげえヤツはすげえ、ということ。何より、顧客に順位をつけないというのは、なかなか出来ることではない。分かってはいるのだけれど、体は一つしかないため、どうしても優先順位をつけてしまう。まあ、優先順位はつけるだろうけれど、その基準の一番が、私とは違うのだろう。

どのような業界にしろ、職種にしろ、社会人として、コミュニケーション能力以上に大切な技術はないように思える。もちろん、彼のスタイルを真似しようと思っているわけではない。何より、無理であろう。この本を貸してくれた人も、自分のスタイルを確立させろ、という意味で渡してきたのだろう。また、自分を売り込め、という意味で渡してきたのだろう。まあ、そのようなものは、本を読めば身に付く、というわけではないのだろうけれど。それでも、その意識がなければ、いくら経験を積んでも、身に付かないのだろう。

本当は、これ以上にすげえヤツ、なのかもしれないし、くだらねえヤツ、なのかもしれない。とはいえ、実際に会ってみなければ、その人がどのような人なのか分からないのだけれど。