麗しのシャーロットに捧ぐ―ヴァーテックテイルズ

ネタバレがあります。ご注意ください。

また、感想の中にEver17のネタが出てきます。

ゲーム未クリアの方は、この感想を見てはいけません。

麗しのシャーロットに捧ぐ―ヴァーテックテイルズ (富士見ミステリー文庫)

ぐ……これは面白い。初っ端の雰囲気から、なにやら、乙一の初期のあの作品のような感じもしなくはないけれど、気にしない。覚えてないし…というか、本書を開いて最初にくる、カラー絵のシャーロットが

お帰りなさいませ、旦那様

とか言っているけれど、これは…ここから本文に入ると、ん？というくらいに雰囲気が変わる。一番騙されたのは、ここかもしれない。まあ、かわいいからいいけれど。それにしても、表紙の絵が良すぎる。かわいすぎる。緊張感ないけれど…

トリックについて。読んでいく端から、それらを忘れていく私にとっては、かといって、読み直すこともしない私にとっては、ちょっとつらかったかな。第一部と告白が、同じことを表しているようで、食い違っている。何というEver17。まあ、それはいいか。その違和感を引き継ぎつつ第二部に入るのだけれど、ここで告白の部分が日記であるとわかる。ここで違和感が増大する。どちらかが嘘をついているのだとばかり思っていたけれど、二つは別のことなのではないだろうか、と思う。そう思ってしまうと、日記というのも怪しくなってくる。日記関連に関しては、思っていた通りだった。

まあ、わかったのは日記関連のことだけで、細かいところまではわからなかったけれど。特に、人間関係。というか、時系列やら何やらが混ざりすぎて、私では整理できなかった。何か、色々明かされていない部分もあったし、最後もう少し説明してくれよ…なんて、情けない泣き言を言いたくなってしまった。

時系列が本当にわからない。告白の元となった事件→告白→第二部→第一部。ということで、いいのだろうか。それとも、第一部→告白→第二部→第一部。となっていて、ループしている。ということなのだろうか。うーん。わかんね。

この手の作品にしては、非常にライトだった。その意味では、非常にライトノベルらしい作品。まあ、あとがきを読んだところ、投稿時はもっと違ったらしいけれど。そっちも気になるなあ。あと、この手の作品を初めて読んだ人は、とても衝撃を受けるかもしれない。と思った。