断章のグリム5

ネタバレがあります。ご注意ください。

クリック?

クラック!と、返してくれなくても、この感想は始まるのだけれど、一応やってみたかった。今回のモチーフは赤ずきん。相変わらず、そのモチーフの童話を、その登場人物を、象徴を、様々な視点から読み解いていく様は圧巻。というか、赤ずきんの二部なんて知らなかった。まあ、上巻ということなので、進むのは想像に任せた解釈のみ。状況は全くといっていいほど、動かない。まあ、読み解くヒントは出ているのだろうけれど、残念ながら、私ではまるでわからない。

全部俺じゃねーかっ!!

日常パートでの敷島。こいつ…私の友人に似ている…私の友人の一例。その友人が好きな相手に告った時の話。意気込んでいったのはいいけれど、一人で帰って来たところを見ると、結果はどうやら…聞いてくれよ。と、その友人は言う。周りはそれを促す。その友人曰く、相手に想いを伝えたところ、相手はその瞬間、あたりをきょろきょろ見回して、こう言ったらしい。何かの罰ゲーム?マジかよ…

うるさい。殺すわよ。

相変わらずの雪乃。うーん。かわいい。

……この町は、何かを恐れている……?

なるほど。蒼衣の視点で物語が進んでいくからか、これは気が付かなかった。しかし、どんどんMissingに近くなっていくな。赤マントの話とか。そして、これ以降、物語が加速していく。思うのだけれど、甲田学人は泡の描写があまり上手くない。けれど、こういった、腕とか手とか人の描写は、いつもながら、ゾクゾクくる。そして

ばちん

恐ええええええええええ。

甲田復活。というくらいに面白い。人魚姫での文章がかなり読みにくく、面白みに欠けていたため、敬遠していたけれど、いやさすが。グロさを期待していた人には物足りないかもしれない。けれど、この間の取り方や描写は、上手いといわざるをえない。物語が動き出したところでこの巻が終わる。もう6巻が発売しているので推理しても意味ないな。早く読んでこよう。