ミミズクと夜の王

ネタバレがあります。ご注意ください。

ここ以上に意味不明な感想です。

ご了承ください。

ミミズクと夜の王 (電撃文庫)

ミミズクと夜の王 (電撃文庫)

傷が。あるとね。あったかいんだよね

なるほど。これが、童話みたいと評判だったラノベか。とは言っても、童話というジャンルが、どういうものなのかわからない私には、何とも言えない。それにしても、MAMAで感じた雰囲気は、こちらの方が、強い。「ICO 霧の城」みたいな雰囲気だ。しかし、まずったなあ。途切れ途切れ読んだため、記憶が曖昧だ…もっと脳が正常な時に読めば、物語の捉え方も変わってきただろうに。

あたしのこと、食べてくれませんかぁ

最早、散々語られてきたであろう作品。女の子が、幸せを見つける話。優しい言葉を知らない女の子が、それを知る話。自分の居場所を、探し出す話。

お前にはもう、ここにいる理由がない

332。ミミズクの額にある数字。フクロウはここに描く。おそらく、それは、9という文字。合わせて、ミミズク。まあ、ただ横に並べただけでは、ミミズクが感じたような印象にはならないだろうから、何かしらの工夫がなされているのだろう。デザインセンスのない私には、想像できないのが悲しいけれど…そして、フクロウは、ここでミミズクのことを、認めたのではないだろうか。口に出してはいないけれど、初めて名前を呼んだのは、このときだったのではないだろうか。フクロウは以前

苦だけを付け足したか

と言っていたけれど、ここでは、おそらく、苦しまないようにと、祈りをこめて、描いたのだろう。けれど、それは結局、苦しめることとなる。それはまるで、手足を縛っている、鎖のように。この後鎖は外されるけれど、それより大きなものに、ミミズクは、縛られる。

ジャラジャラと鳴る、ミミズクの鎖の音

心を縛る、鎖が外れる。最後の鎖は、夜の王。

たいしたことじゃあないわ

あなたの優しさに比べたら。とでも、続くのだろうか。まあ、そこに続く言葉は、読者の数だけ、あるのだろう。言葉にしてはいけないと言う人もいるだろう。けれど、幸せを言葉という形にしてはいけないことも、ないだろう。とにかく、最後の鎖が、外される。女の子は、幸せをもう、見つけていた。優しい言葉を、思い出した。自分の居場所は、そこに、あった。

帰って来た!って、感じするね

帰って来たのは、嘗ての自分。遠い遠い、昔の自分。体を縛る鎖も、心を縛る鎖も、もうそんなもの、どこにも、ない。手に入れたのは、自由。それはまるで、空を飛ぶ、ミミズクのように。おそらく、彼女の物語は、ここから始まるのだろう。

うーん。感想をずいぶんカットした。フクロウの過去とか、第二の主人公であるディアとか、実は脇役だったアンディとか、それらを含めて収斂していく結末とか、その他とか。時間があるときにでも追記するかな。