インシテミル

ご注意ください。致命的なネタバレがあります。

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インシテミル

インシテミル

時代を変える1000枚

館物。そして、なにやらクローズドサークルらしい。言われるまで気が付かなかった…なんという、へたれぶりであろう。加えて思う。英語は、やめてくれ。まあ、結城もわからないみたいだし、一応、辞書は使わなかった。題名の意味は、「愚者のエンドロール」の五章の章題の意味と、同じなのだろうか。他にも、何かあるのだろうか。

余を愚弄するか、って味だ

自己紹介。ここで、あれ?と思う。冒頭の応募理由の人数が一人、足りない。まあ、普通は12人とわかった時点で気が付くのだろうけれど、私が不審に思ったのは、ここ。それでも特に、気にはしない。

それはきっと、暗鬼館のせい

お互いに凶器を見せ合うことになる。というか、もっと早くにやれ。と、大半の読者が思ったかもしれない。正常な思考が出来ないことを示唆したかったのか、都合が悪かったのか、演出なのかは知らないけれど、若干不満だった。焦らされた。

イルカとクジラぐらい似ていますが、決定的に違います

西野の真相がわかる。なるほど。少し強引なところも無きにしも非ずだけれど、大方、納得。釜瀬、お前警告受けたのなら気が付けよ…そして、これで応募理由が一人分足りない謎が、解決。まあ、違うかもしれないけれど、西野は別ルートからの応募か。もしかしたら、若菜と大迫で一つということも考えられなくはないけれど、あの描写は一人ずつのような気がする。西野の狙いは、おそらく、三億円だったのだろう。結城が出し抜いこうとしていたものを、いとも簡単に、一番簡単な方法で、手に入れた。ああ、というか、応募理由半分ぐらいしかわからなかった。何処かで考察している人はいないだろうか。あまり意味があるとは思わないけれど、一応、自分の考察結果も載せておこう。22関水23安東24 真木25若菜26大迫27渕28岩井29釜瀬30箱島。うーん。答えあわせを、したい。

スロープを登っていく

脱出。結局、火かき棒を使わなかったな。あと、隠された通路及び躊躇の間の存在は、ストーリー上の都合のような気がする。機構側のメリットは、関水へのカンフル剤としての役割ぐらいしかない気がする。お金に切羽詰っていたのは、彼女ぐらいだろうし。何より、クローズドサークルではなくなる。というか、何故外に出たのだろう。残っていれば時給をまだ貰えたのに。加えて、若菜と釜瀬の解決をすれば、目標金額を余裕で超えたろうに。犯人がわかっているから、駄目なのかもしれないけれど…いや、野暮なことを言うのは、やめよう。というか、誰も気にしていないだろう。

一振りのナイフを手に

うーん。関水の背景がわからないため、何か釈然としない。

身の程を知る者は、良い。

須和名…なんという黒さ…でもそれがいい。ああ、須和名視点でこの物語を読んでみたくなった。「今回の実験の主催者は、名を落としたに違いない。」とあるけれど、米澤穂信も、ここで、保険を掛けたのだろうか。まあ、何でもいいか。間違いないことは、自ら次回作のハードルを上げたということ。楽しみだけれど、出るのだろうか。出て欲しい。

敬具 須和名祥子

…は?これは…なるほど。これで、須和名が何故退場者に興味がないのかが、わかった。何故あんなにも落ち着いていたのかが、わかった。何故あんなにも、睡眠十分で、化粧ばっちりで、常時自然体なのかが、わかった。そして、須和名の滞っていたものが、わかった。おそらくは、実験の企画。もしくは、それに参加する人材が、滞っていたのだろう。まったく。千反田かと思いきや、供恵だったか。コンビニで結城に声を掛けたときには、狙いを定めていたのだろうか。ということは、結城はそこそこ有名人なのだろうか。そして、あのロボットの性能を、知っていたのだろうか。知っていたというのであれば、西野の死因も、わかっていたのだろうか。傍観者。というか須和名、よく潜りこめたな。彼女も別ルートだろうか。

ああ、そうだ。本書一不憫な登場人物の称号を、関水にいいように扱われそうになり、それとは別の意味でいいように扱われた、箱島に送ろう。まだ、安東の扱いの方が良かった気がする。関水からも、作者からも。安東は、自分のような読者を象徴していたのだろうか。まあ結局、一番いいように扱われたのは、私なのだけれど。あーあ。元ネタ一つもわからなかった…