学園カゲキ

ご注意ください。致命的なネタバレがあります。

また、感想の中に、ゲーム、スターオーシャン3のネタが出てきます。

ゲーム未クリアの方は、閲覧しないことを推奨します。

かなり酷評しています。

学園カゲキが好きな人、酷評を見るのが嫌いな人、

当ブログを見て気分を害したことがある人、既に気分を害している人は、

この感想を閲覧してはいけません。

感想を読んで気分を害してしまっても、ご容赦願います。

学園カゲキ! (ガガガ文庫 や 1-1)

学園カゲキ! (ガガガ文庫 や 1-1)

バカって言うやつがバカなんだぞ!

バーカ!バーカ!

これは…西尾維新支倉凍砂ぐらいとは言わないけれど、もう少し気の利いた言葉を用意してほしかった。それとも、高校生らしさを出しているつもりだろうか。確かに、このような無意味に見えることでも、現実でやる分には、楽しい。けれど、これは小説だ。いくらラノベとはいえ、もう少し言い回しを考えてほしかった。

話の内容は、どこかしらで見たような展開が続く。お約束のような、予定調和のような、そんな展開。何かのネタのような展開もある。まあ、それは別にいいのだけれど、それが何かちぐはぐしている感じ。しっくりこない。また、拓海と九月の心情の変化が唐突すぎる。それを示唆するような描写も、乏しい。現実では、いつの間にかというのも確かにあるけれど、これは小説だ。何か捻りがほしかった。サブキャラの影も、濃いとは言い難い。

ごめんねぇ。全部、嘘でした

は?この展開は、きつい。まるで、スターオーシャン3のFD世界のようなオチではないか。このオチのせいで、これ以後の展開も、まだBSカゲキなのではないかと思ってしまった。むしろ、この「学園カゲキ」という本自体が、BSカゲキの脚本なのではないか、と思ってしまった。このような感想を持ってしまうと、それを払拭するのは難しい。少なくとも、私には無理だ。

「アラ探し」のためだけに集中して見るようになった……

BSカゲキのキスシーンは問題にならなかったのだろうか?というような、野暮なアラ探しをするな。という意味だろうか。まあ、違う意味かもしれない。けれど、こういう描写をせずに、読者に判断を委ねる書き方のほうが、私は好みだ。

行かないよ、バカ

それでも、まあ、大団円で終わってよかったかな。若干の不信感は残ったけれど、星三つくらいかな。と、思っていた。この言葉が出てくるまでは。

BSカゲキは誰が何と言おうと本物に決まってるじゃない!こんな感動的な話を見て「作り物だ」なんてよく言えるわね、この冷血漢!お父さんってサイテー!

BSカゲキが最後まで作り物ではないかと疑っていた私は、どうやら、冷血漢らしい。サイテーらしい。しかも、この言葉の主である香織は、最初はヤラセだと思っていた人物だ。ヤラセだと思っていた香織ですら感動したというのに、それでも感動しない人は何なの?と、言われている気分だ。まあ、私はそのとおりの人物なので、それは別にいい。けれど、作者は何を伝えたくて、このエピソードを最後に書いたのだろう。私が感じたような印象を、読者に与えるためではないとは、思う。それでも、最後の拓海と九月の気持ちは、BSカゲキの影響を受けていない。というような、それを補足するような文章では、あると思う。このような、保険的なエピソードを最後に持ってくるのではなくて、本編だけで勝負できるような、感動させられるような、そんな描写を、してほしかった。タイトルどおり、カゲキな作品だった。

一冊だけで判断するのは早計なので、二巻も読了済み。結果は…